弟と共にやってきたかの酷暑に辟易していた両親は、皆で近くの滝へ行こうと提案した。勿論レモンも一緒に。
うんうん。
それならついでに、そこへ行く途中にロールケーキが格別美味しいケーキ屋さんがあると、犬友達に教えて貰ったので、姉も来ていることだし帰りに買って帰ろう。そんな話しをしながら車で滝へ向かったのである。
その滝は、そう大きくもなく、足場になる岩などは大人が10人も立てば、もう狭く感じるという広さなのである。
だが、皆様我が家と同じ考えで、そこへ下りていく幅の狭い階段を下りてみると、そこには結構たくさんの人が来ていたのである。何だか涼みに来てもせわしない感じである。
後で知ったのだが、その滝は札幌の心霊スポットとしても有名な場所であるらしい。子供の頃から何度もその滝に遊びに行ったりしていたのだが、そんな場所だとは全然知らなかったよ。
興味のある方は「平和の滝」で検索してみるといい。この場所にまつわる奇妙な話が何件か引っ掛かるはずである。
だがこの日は、何も出てこなかった筈である。だってレモンが車を降りた途端、大喜びでわっせわっせとリードを引っ張り、滝へと下りる階段を我先にと下りていったもの。きっと霊もあまりの暑さに身を潜めていたのだろう。
レモンがあんまりはしゃいでいるので、滝その物の写真を落ち着いて撮れなかった。
写真を撮るとき、姉がレモンのリードを持っててあげると申し出てくれたのだが、ただでさえ暴れ犬と化しているレモン、普段暴れ犬どころか犬そのものと暮らしてもいない姉は、リードコントロールも何もあったものではない。その様子は心許なく不安であったので、一旦は姉にリードを託した物の、周りの人に迷惑をかけてしまう前にやはりリードを返して貰ったのである。
姉よ、心遣いだけはありがたく頂戴するよ。
散歩の時でも、橋の上で欄干の隙間から顔を突き出して下を眺めるレモンは、この滝でもやはり岩の端まで行って流れ落ちる水を覗き込んでいた。

それから浅くなっていて水の中へ入れるポイントでチャポンと入る。

レモンが水の中へ入ると周りから、「わぁ、入った入った!」なんて声が上がった。ちょっとした滝際のアイドル(?)である。
犬が水の中へ入ったり泳いだりする姿っていうのは、きっと気持ちいいんだろうなぁと想像して、こちらまで何だか涼やかな気分になるものである。
けれどもすぐ後ろの階段には、短いながらも滝の涼を心待ちにしている列が出来始めていたので、あまり長居することなく滝を後にしたのであった。
束の間ではあったが楽しい滝遊びであった。
帰りに買ったロールケーキは噂に違わず美味かった!ケーキの外側の透明フィルムの端に付いていたクリームを舐める事に成功したレモンに、ポチッとお願い。



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