母の方はほぼ治っているのだが、母にうつされて父が絶不調なのである。
夕飯を食べ終えて、レモンにもご飯をあげてから暫らくして、自室に引き上げようとしたところ、レモンの姿が見えなかったのである。玄関やベランダの扉や窓は閉まっていたので、うっかり外へ出て行ったというわけではないようである。
レモン、一体どこにいるのかなぁと思いながら、外へ出ていないのなら別に心配はなかろうと、自室へ引き上げる事にしたのである。
で、その時にふと自室の隣の今は両親の寝室になっている部屋の戸が開いていたので、何気なくもしかしたらレモンいるかなぁ〜と思いつつ覗き込むと、

この様に、悠然と父のベッドの上で寝そべるレモンと、そのレモンをどかせるだけの気力もなくへばる父の姿が見えたのである。
いつもはこの部屋に入ると真っ先に母のベッドへ行きそこで寝るのに、また何故このタイミングで父のベッドなのだろうか。もしかしたらレモンはレモンなりに父を見舞ったつもりなのかもしれない。
だが、レモンは腹痛でうんうん言っていた私の腹の上を横断していくほどの無神経者である。へばる父の上を歩かれては、益々父の具合も悪くなろうという事で、ささ、レモン、私の部屋へ行こうね。と、抱き上げたのである。

いつもは私が抱っこしようとすると、部屋中逃げ惑うのだが、この時はすんなり抱っこできたのである。
逃げ惑ううちへばる父の背中を踏み台にするのではと懸念していたのだが、さっさと退場できて一安心である。
もしかして、レモンも少し大人になって、見舞ったつもりがちょいと迷惑だった事に気付けたのだろうか?
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