ああ、もう、どうしたらいいんだこの爺ぃ。ちゃんと玄関先で「マテ!」と、コマンドをかければレモンは外へは行かないのに、このままではいずれ本当にレモンが交通事故にあってしまう。爺ぃ対策が必要なのである。
今のところ「マテ」で玄関から出ないという事は教え込んだのだが、肝心の爺ぃが「マテ」と言わないのはどうしたらいいんだ。

さすがに私が留守の時はその間にレモンに何かあったらまずいと思ったらしく、その時は必死で捕まえたのらしいのだが、私が家にいる時は「レモンが逃げたー!」と言うだけ言って自分はとっとと家に入ってしまうのだから始末が悪い。
文句を言っても注意をしても、心に止まらないらしいのがまた…。むしろあんまりガミガミ言うと意固地になるのが腹立たしいが相手は棺桶に片足突っ込んでる老人。クドクド言っても仕方がない。腹立たしさは夕食の献立に込めて、父の嫌いな鶏肉料理オンリーにして無言の怒りを表現するに止まった。
とにかくその日の私の頭の中は、一日中爺ぃ対策をどうするかであった。
即効性はないけれど、レモンに「ヨシ!」の号令がかかるまで玄関マットで待機を教える事にしたのだが、問題はレモンが人を見ることだよなぁ。私の前ではきっちり出来ても、父相手に出来なくちゃ意味がない。でも既にレモン、父の事を舐めてるし…。
何かいい爺ぃ対策を知っている方いたら、教えてプリーズ!当方本気で悩んでます!!
そんな悩ましげな朝だったため、レモンとのお散歩の間も、私の目が届かない外出中などは、レモンを自室に閉じ込めておこうかとか悶々と悩み続けていたのだが、ふと顔を上げると目の前に1匹の柴犬系の犬が。見慣れない犬である。
柴犬にしては少し大きめ。でも個体差があるから、柴犬系の雑種とも言い切れない。大きさはレモンよりかなり大きなその犬はレモンを見て逃げたのだが、振り向き振り向きレモンを気にしている。首輪はしているがリードはなし。飼い主らしき人も見当たらない。
お前、どこの誰!?
暫らくレモンを気にしながら2,3メートルほど前を歩いていた犬の歩調が緩み、私たちとの距離が狭まってきた。
保護すべきだと思ったのだが、リード付きのレモンは強気なのである。喧嘩腰で相手を挑発気味である。なのでその犬もレモンにちょっかいをかけてこようとしてきたその瞬間、私は以前レモンが茶柴ちゃんに咬まれた事を思い出し、とっさに「ごるぅあぁ!!

ああぁぁ!、もしかしたらあの子は今朝のレモンのようにどこぞのボケかかった老人がうっかり逃がしてしまった子かもしれないのに!!首輪をしていたのだから鑑札や連絡先が分かったかもしれないのに!!後で冷静になって考えてみれば、私、レモンに付けてるリードの他に伸縮リードも持っていたのだから、うまくやればちゃんと保護できたかもしれないのに!!
また追い払っちゃったよ。

帰宅後冷静になってみると、今朝のレモンの一件と重なり合って、もしかしたら今頃飼い主さんが心配してるんじゃなかろうかと思い始め、その辺を少し見てみたのだが時既にかなり遅し。
もしかしたら迷子犬のサイトに何かあの犬についての情報を求めているものがあるかもしれないと、いくつか見てみたがそれらしいものはない。
はたしてあの子は迷子だったのか、それとも今時放し飼い?それはなさそうな気がするが…。

性格の分からない大き目の犬をこちらも犬連れで保護するのって難しいね。
爺ぃ対策を募集しながら、ポチッとお願い。



かえる様:嬉しい♪ちょっと待ってて下さいね~!
ねいね様 ベリエ様他 拍手を送ってくださった皆様、ありがとうございます♪
そちらも励みになってます♪コメントも嬉しゅうございます♪