そのセリフ頂きますと言いたくなるような、そんな体調の午後であった。いや、本当は言うほどビチビチではなかったのだが腹具合が悪かったのは事実である。大した事はないので皆様にはご心配ご無用に願いたい。
しかし、レモンには少し心配して欲しい。
犬飼いであるならば、1度や2度くらい、自分が病気や怪我で寝込んだ時に愛犬が心配してずっと傍に付いていただの、精神的ダメージを受け『えーい、もう泣いちゃえ。』と泣いていると、ずっと涙を舐め取ってくれただの、そんな飼い主と愛犬の感動秘話みたいな話を聞いた事があるのではあるまいか。中には自身でその様な事を経験した者もいるのではなかろうか。しかし私はそういった経験をした事がない。そして憬れているのである。
先代犬たちは皆外飼いだったので、そういう機会はなかった。レモンの前の先代犬は近所や身内でお葬式があると遠吠えをするという癖があったが、それは感動秘話とはかなり違うし。という事で、その手の美談をついに体験できるかもしれないと、ワタクシ的にはレモンは希望の星だったのである。
しかしレモンは、私が今日より酷い腹痛に襲われた時、寝込んでいた私の傍でボール遊びを始め、思い切り私の腹を踏み台にして飛び跳ねて行ったのである。「うぐっ!」という自身の呻き声だけを残し、私の憧れは儚く散った。
以来、具合が悪い上にレモンに足蹴にされるのでは、二重に辛いので自分の体調管理はしっかりと、なるべく元気でいようと心に決めた飼い主であった。
そんな過去を持つレモンである。あの時は分かりやすくウンウン言いながら寝込んでいたのに、それでも飼い主の常とは違う様子に気付かなかったレモンが、自分で言わねば分からない程度の腹痛に気付くはずもないのである。
いつものように散歩へ行き、いつものようにボール遊びに付き合い、いつものようにご飯をあげ、いつものように自室へ誘い、私の布団の上で悠々と眠るレモン。

どうやら我が家からは、愛犬による美談は生まれそうにない。
そんな体調でして、今夜は皆様の所へ行っても読み逃げポチ逃げしそうです。許しておくれ〜

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