このおじさん、犬好きの方らしく、散歩で通るたびレモンとちょいと遊んでくれる。
とうとうある日から、犬のおやつをポケットにしのばせて、レモンに与えてくれるようになった。別にレモンはアレルギー等の疾患もなく、食べ物に注意する必要もないし、家ではあまりおやつを与えていない事もあり、それでおじさんが少しでも癒されるのならまぁいいかと思い、おじさんにはお礼を言うくらいにしているが、レモンがこの道にさしかかるとはしゃぎだすようになってしまった。工事がお休みの日などは、車両出入り口から「あれぇ?おじさんがいない~

うん、うん、この道には遊んでくれるおじさんがいておやつまでくれると学習したのだね。でもいずれこの工事も終わりおじさんとも永遠にお別れだ。そしたらレモン、少し寂しくなっちゃうね。でも、さよならだけが人生さとか言うからね。その時が来てもあんまり気落ちするんじゃないよ。

…あんた、聞いてないね。
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